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【国際人権先例】自由権規約委員会(CCPR)

【国際人権先例・CCPR】2002/No.1043 ウズベキスタン

Chikunova  v  Uzbekistan

通報日

見解採択日

文書発行日

通報番号

17/07/2000

16/03/07

03/05/07

No.1043/2002

全文

http://www.unhchr.ch/tbs/doc.nsf/(Symbol)/ab562aca7df7c117c12572cd0047ad39?Opendocument

手続上の論点 

 

実体上の論点

生命の権利(6条)、残虐な刑罰の(拷問の)禁止(7条)、被疑者の権利(9条)、

被勾留者の権利(10条)、裁判の公正(14条)、普遍的人権(16条)

通報者の主張

通報者は被害者ディミトリ・チクノフの母で、ウズベキスタン在住のロシア人。99417日、チクノフは、仲間二人を殺害し、また3年前、契約書を偽造して社会保険基金から200万スムを騙し取ったとして逮捕された。チクノフが、逮捕直後から激しく暴行され殺人の自白を強要されたことが、通報者が提出した勾留中のチクノフからの手紙に記されている。さらに母親を強姦すると脅迫され、罪を認めさせられた。19日、着替えと交換に返却された彼の服には、暴行の痕跡とみられる血痕や靴跡があった。(写真提出)23日、通報者は大統領、議会オンブズマン、検察官事務所、国立人権センターに不服を申し立てた。タシケント地方検察官事務所からは、違法性のないことが回答された。

国選弁護人はチクノフと、彼を拷問している取調官同席の上で一度面会しただけで、尋問や現場検証に立ち会ったことはない。これは国内刑法514項に違反している。6月に私選弁護人を指名するが、813日まで活動を阻止された。

裁判でチクノフは自白を覆したが、殺害の日、殺害された二人と、ロシア人サリコフからヘロインを受け取るために現場に出向いたことを認め、チクノフから仲間に与えられたピストルを用いて、サリコフが二人を殺害したと供述した。裁判所は殺害についても、武器の所在についても、チクノフが自発的に供述したもので、拷問や強要はなかったという取調官と国選弁護人の証言を採用し、11月有罪判決を下した。1週間後、私選弁護人は破棄を申し立てるが、最高裁判所は第一審の判決を支持し、20001月、死刑が確定した。

74日に死刑が執行されたが、それまでに通報者もチクノフも、特赦請願への回答を受け取っておらず、この段階での執行は国内法に違反している。

これらは、当事国による自由権規約679101416条違反である。

当事国の主張

 タシケント地方裁判所は、詐欺、文書偽造、略取、計画殺人の複合罪で、刑法に従い、死刑判決を下した。最高裁でも支持されている。チクノフは車内後部座席から、ふたりを射殺した。さまざまな証拠、法医学検査などが根拠である。精神分析医もチクノフを責任能力ありとしている。

 違法な取り調べについての申し立ては、裁判において否定されている。刑は罪の重さと情状酌量の余地がないことから、適切である。

委員会の見解

1)許容性について

9条と16条については、通報者から具体的に示されてないので、受理不可能。

6条、7条、10条は受理可能。

14条についてであるが、裁判所の事実や証拠の認定が恣意的である、或いは不正であるということが具体的に示されておらず、裁判記録も提出されていないので、3(b)弁護人の選任、(d)弁護人の出廷、(g)自白強要の禁止 についてのみ、受理可能とする。

2)本案について

・当事国は通報者の具体的な拷問の訴えを受けながら、迅速に適切に調査する義務を怠った。

よって、7条、143(g)違反である。その結果、10条については審理の必要ないと考える。

・弁護人についての通報者の訴えに対して、当事国の反論はなかった。死刑に関わる審理には特に弁護人の参加が当然である。この権利が守られずに死刑が宣告されたことは、143(b)(d)(g)62項違反に該当する。

・特赦への回答のないまま死刑が執行されたことは、64項違反である。

 

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